― 私たちの理念 ―
ヒトトキノアカデミーは、岐阜県御嵩町の中心北部に位置する北山を拠点として、
里山の再生と、人と里山とのつながりを取り戻す活動をしています
昔から日本では集落に近い山を里山と呼び、そこで得られる豊かな恵みと共に暮らしてきました。木を切って暮らしの道具を作ったり、薪や炭にして燃料として使ったり。秋に実る果実やキノコは食用にも貴重な収入源にもなり、落ち葉や枯れ枝は集めて田畑の肥料としました。
そんな人と里山との関係が、1960年代の高度経済成長期から大きく変わってきました。都市部に人口が集中し、地方では過疎化や少子高齢化が進んだ結果、若い世代をはじめとして人と里山との関わりが薄れていきました。手入れのされなくなった里山は次第に荒廃し、土砂崩れなどの災害や、生物多様性の減少といった問題が生じています。
これらの変化の影響を強く受けたものの一つがマツタケです。マツタケは比較的若いアカマツの根に発生します。御嵩町の町木でもあるこの木は陽樹であるため、苗木が生育するためには周囲の木を間伐し、日当たりを良くする必要があります。また、落ち葉が積もり、腐葉土化した場所にはマツタケは発生しにくいため、”ごかき”と呼ばれる落ち葉を取り除く作業も必要です。しかし、御嵩町だけでなく、全国的にもこのような里山の手入れが行き届きにくい状況が続いており、かつては山ほど採れたマツタケが、今では高価な食材の代表格となってしまっています。
そこで、ヒトトキノアカデミーでは、かつてはそれぞれの地域の人々が、それぞれの地域の里山を手入れしていたように、学生(=プログラムの参加者)のみなさんと一緒に里山の手入れをし、もう一度マツタケが採れるような環境を甦らせ、人と里山とのつながりを取り戻す活動を始めました。人と里山とが関わることで里山の環境が保全され、人は豊かな恵みを受け取る。そんな関係を次の世代へ引き継いでいきたいと考えています。
また、里山はこのアカデミーの先生でもあります。アカデミーで学ぶためには、まずは里山を知ること。そのきっかけとなる様々なプログラムを企画しています。学生のみなさんには、里山の再生に取り組むだけでなく、里山で遊びながら学んでくれることを期待しています。例えば、山の木を使って何かを作ったり、山に暮らす生き物の声を聞いたり、ただ山の中を歩くということだけでも、きっと新たな発見があるでしょう。
普段の暮らしの中で「ヒトトキ」の間だけ、人々が山に集い、山で遊び、山に学ぶ―
そんな里山から始まるアカデミー
それが御嵩・北山ヒトトキノアカデミーです
― 組織情報 ―
ヒトトキノアカデミーは、御嵩町職員で組織されたプロジェクトチーム
「みたけ里山活性化ワーキングチーム」によって運営されています。
団体名称
みたけ里山活性化ワーキングチーム
設立年度
2017年2月6日
メンバー(2017年4月1日時点)
福岡 由記
川上 敏弘
北田 桂太郎
桑下 真由佳
大野 真帆
生駒 百花
山田 みちる
渡邉 純基
遠藤 洋
三宅 亮輔
篭橋 達哉
安藤 唯
事務局
御嵩町建設部農林課森づくり係